よいグラフはデータを雄弁にする — そして誠実なグラフは決してウソをつかない。
数は山積みになってやってくる。30回分のクイズの得点、1年間の月別売上、生徒一人一人の通学手段——リストに書き出しただけでは意味が隠れてしまう。グラフがあれば山積みのデータが語り始める。目はピーク、空白、傾向を瞬時に捉える。しかしグラフは一種の主張であり、正直な主張にも不正直な主張にもなりうる。このレッスンでは4つの主力グラフ——棒グラフ・円グラフ・折れ線グラフ・度数ヒストグラム——を作り、それぞれが何のために使われるかを学び、誤解を招くグラフの常套手段である切り捨て軸(小さな違いを大きく見せるトリック)を見破る方法を身につける。
グラフを描く前に必要なのは集計だ。クラスの30点分のクイズの得点を例にとろう。それらを区間に分類し——ここでは10点幅の5つの区間——それぞれに何点が入るかを数える。この集計値がその区間の度数だ。全体のnで割ると相対度数、つまりその区間のクラス全体に対する割合が得られる:
相対度数 f = 区間内の個数n
| 得点区間 | 集計(度数) | 相対度数 f |
|---|---|---|
| 50 – 60 | 2 | 2/30 ≈ 0.067 |
| 60 – 70 | 6 | 6/30 = 0.200 |
| 70 – 80 | 10 | 10/30 ≈ 0.333 |
| 80 – 90 | 8 | 8/30 ≈ 0.267 |
| 90 – 100 | 4 | 4/30 ≈ 0.133 |
| 合計 | 30 | 1.000 |
どんな度数分布表にも成り立つ2つの事実があり、これこそが表を信頼できるものにする理由だ:度数の合計はnになり、相対度数の合計は1になる。(境界値の扱いにはルールが必要——ここでは下端が区間に属するので、70は70 – 80に入り60 – 70には入らない。)表は誠実な骨格であり、このレッスンの全グラフはその骨格に異なる衣を着せたものに過ぎない。
度数は生の個数、相対度数はその個数を全体で割った値だ。相対度数の合計は常に1になる——それが「割合」である所以だ。
生徒200人が通学手段を答えたとする:徒歩 64人、バス 80人、自転車 24人、車 32人。これらは測定値ではなくカテゴリーであり、3つのグラフで表せるが——それぞれが答える問いは異なる。
バスは200人中80人なので、割合は80÷200=0.40=40%、扇形の角度は0.40×360°=144°だ。4つの割合——32%、40%、12%、16%——の合計はちょうど100%になり、円グラフの条件を満たす。
同じ通学データでグラフの種類を切り替えよう。それぞれのグラフが答える問いを観察し——円グラフが実際の個数を隠し、棒グラフが見せることに気づこう。
円グラフは1つの円の中で扇形を比べるものだ。合計が異なる2つの円グラフを並べて扇形同士を比べるのはよくある誤魔化しだ——小さい円の30%の扇形は、大きな円の20%の扇形より小さい個数かもしれない。割合は量ではない。
通学データはカテゴリー型だった。しかしクイズの得点・身長・待ち時間は連続型——数直線上にあり、自然な空白はない。これを図示するために、数直線を隣接する区間(ビンと呼ぶ)に分け、各ビンの上に棒を描く。これがヒストグラムであり、その棒は隣接する——データが連続型だから「70 – 80」と「80 – 90」の間に空白はなく、したがって棒の間にも隙間はない。(棒グラフの隙間は「別々のカテゴリー」を意味し、ヒストグラムの隣接する棒は「1つの連続したスケール」を意味する。)
ヒストグラムをただの棒グラフ以上のものにするルールがある。各棒の面積(高さではなく)がそのビンの相対度数に等しくなるよう設定する。幅w、高さ密度の棒の面積=幅×高さなので、次のように定める:
高さ(密度) = 相対度数ビン幅 w, となり面積 = 相対度数が成り立つ。
全ての棒の面積を足せば全ての相対度数を足すことになり、それは1だと既に知っている。ヒストグラムの全面積の合計はちょうど1だ。この一事実がStage 33の確率密度と34.5 — 統計的推測で再び出会う釣り鐘曲線への架け橋になる:連続型分布はビンを細くするにつれてヒストグラムが近づいていく形だ。
30点のテストの得点でビン幅を変えてみよう。棒は常に隣接し、相対度数の面積の合計は常に1になる——ビンが粗くても細かくても。
幅10のとき、最も密なビン70 – 80は30点中10点を含む。相対度数は10/30≈0.333、密度(棒の高さ)は0.333÷10≈0.0333、面積は10×0.0333≈0.333——設計通り相対度数に戻る。5本の面積を合計すると:0.067 + 0.200 + 0.333 + 0.267 + 0.133 = 1。
グラフを選ぶには2つの簡単な問いに答えればよい。第1に:変数はカテゴリー型か(名前付きグループ:徒歩・バス・自転車)、それとも連続型か(数直線上の測定値:得点・身長)?第2に:量を比較したいのか、全体の割合を示したいのか、傾向を追いたいのか?この2つの答えがそのままグラフを指し示す。
| 目的 | データの種類 | 使うグラフ | 棒の状態 |
|---|---|---|---|
| グループ間で量を比較する | カテゴリー型 | 棒グラフ | 隙間あり |
| 全体に占める各部分の割合を示す | カテゴリー型 | 円グラフ | — |
| 時系列で値を追う | 順序・時間型 | 折れ線グラフ | — |
| 測定値の分布の形を示す | 連続型 | ヒストグラム | 隣接 |
グラフをうまく読むにはまず軸を読むこと:どこから始まるか、単位は何か、棒幅はいくつか?ヒストグラムの最も高い棒は最も多い区間を示し、長く細い裾は稀な極端値を示す。棒グラフの最も高い棒は単純に最大のグループだ。形がメッセージ——ただしスケールを信頼できる場合に限る。
ヒストグラム(隣接・連続型)が必要な場面で棒グラフ(隙間あり・カテゴリー型)を使うと、測定値の最も重要な事実が失われる:測定値は数直線上に順序を持って並んでいるということだ。「60 – 70」と「70 – 80」の間の隙間は、これらの区間が無関係なカテゴリーであるかのように見せかける。そうではない。
誠実なグラフはすべて量の軸をゼロから始める——棒の高さがその値を表すものだからだ。軸の下部を切り捨てて90や100から始めると、棒はもはや数値を表さず、ただフロアより上の小さな部分しか表さない。ほんのわずかな差が大きな谷に見える。これが誤解を招くグラフで最もよく使われるトリックであり、広告や見出しのあちこちに登場する。
2年間の売上:2023年 = 102、2024年 = 108。真の比率は108÷102≈1.06——約6%の成長だ。軸を90から始めると棒の高さは12と18になり、見た目の比率は18÷12=1.5。100から始めると棒は2と8になり、見た目の比率は8÷2=4——6%の上昇が4倍に見える。
軸の下限を上げてみよう。データは変わらない——変わるのは軸の始まりだけだ。結果表示は真の比率(常に同じ)と誇張された見た目の比率(赤)を報告する。
切り捨て(トランケート)軸は代表的なトリックだが、仲間がいる:手前の扇形を大きく傾けた3D円グラフ、「2倍の大きさ」の画像が実際には4倍の面積を覆うピクトグラム、ゼロも単位も書かれていない軸。グラフが驚くべき結果を示しているなら、信じる前にスケールを確認しよう。(傾向を示す折れ線グラフはゼロより上から始まっても構わない——ただし明記すべきだ。)
| ツール | 示す内容 | 誠実なルール |
|---|---|---|
| 度数分布表 | 各区間の個数と割合 | 相対度数の合計は1 |
| 棒グラフ | カテゴリー間の量 | 隙間あり、軸は0から |
| 円グラフ | 全体に占める割合 | 扇形の合計は100% |
| 折れ線グラフ | 時系列の傾向 | 点を順序通りに結ぶ |
| ヒストグラム | 連続型データの分布の形 | 棒が隣接、全面積=1 |
| 切り捨て軸 | (落とし穴) | 0から始めなければウソになる |
次は34.3 — 中心の指標で、データの山全体を中央を表す1つの数に圧縮する:平均値・中央値・最頻値。
40人を対象とした調査で、10人がお茶、22人がコーヒー、8人が水を選んだ。それぞれの相対度数と、円グラフにおけるコーヒーの扇形の角度を求めよ。
お茶 10/40 = 0.25、コーヒー 22/40 = 0.55、水 8/40 = 0.20——合計は1.00。コーヒーの扇形は0.55 × 360° = 198°。
友人が50人の生徒の身長を150 – 160 cm、160 – 170 cmなどに分けて隙間のある棒グラフで描いた。何が問題で、どのグラフを使うべきか。
身長は連続型なので、区間は数直線上に隙間なく並ぶ。正しいグラフは棒が隣接するヒストグラムだ。隙間があると身長の区間が無関係なカテゴリーであるかのように誤解させてしまう。
20人の反応時間(秒)を0.2から1.0まで幅0.2のビンに分類した。あるビンに8件のデータが入った。そのビンの相対度数と、面積が相対度数に等しくなるための棒の高さ(密度)を求めよ。
相対度数 = 8/20 = 0.40。密度 = 相対度数 ÷ 幅 = 0.40 / 0.2 = 2.0。面積を確認:幅 × 高さ = 0.2 × 2.0 = 0.40、相対度数と一致。✓
ある見出しに株価の棒グラフが掲載されている:先月$50、今月$53で、y軸は$48から始まっている。棒の高さは2と5に見える。真の比率と見た目の比率を求め、トリックの名前を挙げよ。
真の比率 = 53/50 = 1.06(6%の上昇)。見た目の比率 = 5/2 = 2.5。トリックは切り捨て(トランケート)軸:$0ではなく$48から始めることで6%の変化が150%の上昇のように見える。
各目的に最適なグラフを挙げよ:(a) 世界人口に占める各大陸の割合、(b) ある都市の1年間の月別降水量、(c) 5都市の人口比較、(d) 電球200個の寿命(時間)の分布。
(a) 円グラフ(全体の割合)、(b) 折れ線グラフ(月という順序のある軸上の傾向)、(c) 棒グラフ(別々のカテゴリー間で量を比較)、(d) ヒストグラム(連続型測定値の分布の形、棒が隣接)。
テストの得点のヒストグラムで、幅10のビンの相対度数が0.10、0.25、0.40、0.20で、最後のビンが空欄になっている。最後の相対度数はいくつでなければならないか。データを見なくてもわかる理由も述べよ。
相対度数(棒の面積)の合計は1でなければならない。よって最後は 1 − (0.10 + 0.25 + 0.40 + 0.20) = 1 − 0.95 = 0.05。全面積=1というルールがそれを決定する。
6問で定着させよう。正しいと思う答えをタップしよう。
このレッスンではCCSS HSS-ID.A.1で求められるデータの可視化——点グラフ・棒グラフ・円グラフ・折れ線グラフ・度数ヒストグラム——を扱い、HSS-ID.B.5に向けて相対度数データの読み取りを行う。絶対に押さえるべき考え方:ヒストグラムの棒は隣接し、相対度数の面積の合計は1(高さは密度、面積が相対度数);棒グラフはカテゴリー型に、ヒストグラムは連続型の測定値に使う;切り捨て量軸は欺瞞であってスタイルの選択ではない。よいフォローアップとして、実際の広告やニュースのグラフを持ち込み、切り捨て軸を見つけて真の比率と見た目の比率を計算させることをお勧めする。