Ⅵ 数え方・確率・統計 · Stage 32 — 数え方と二項定理 · 32.3 組み合わせすべての授業 →EN日本語
Stage 32 · 数え方、順列、組み合わせ、二項定理

組み合わせ

「誰を選んだか」だけ残し、順序は捨てる――並べ方を割り戻せばよい。

対象年齢 14〜18 歳 · 一歩ずつ丁寧に
6 人が集まった会議。線 1 本が握手 1 回――誰が先に手を伸ばしても同じ握手だ。線を数えると C(6, 2) = 15 本になる(緑のペアが強調されている)。

前の授業では人を一列に並べた。順序が意味を持ち、ABBA は別の写真だった。でも日常の「何通り?」という問いの多くは、順序を気にしない。握手は誰が先に手を差し出しても同じ握手だ。委員会の 3 人は、誰を最初に呼んでも同じ委員会だ。カードの手札は、どんな順に配られても同じ手札だ。グループが決まれば終わり――順序を入れ替えても新しい結果にならない――そのときに数えているのは順列ではなく組み合わせだ。コツはとても単純:すでに知っている「順序ある並び」を数え、あとで順序を割り戻すだけでいい。

32.3.1 組み合わせとは何か

3 人の友人 ――アンベンカーラ―― から 2 人を選んで旗を持たせるとする。選び方を列挙すると:{アン, ベン}{アン, カーラ}{ベン, カーラ}。以上 3 組だ。書かなかったのは:{ベン, アン} は 4 番目の組ではなく、全く同じ 2 人だからだ。グループが決まれば、誰を最初に呼んだかは関係ない。

それが核心だ。組み合わせとは順序のない選択――誰を選んだかだけを残し、並び順を捨てる。C(n, m) と書き、n 個から m 個を n 個の中から順序なしで選ぶ方法の数を表す(電卓では ₙCᵣ ボタン、口頭では「n から m を選ぶ」と言う。教科書によっては縦に 2 数を並べた括弧で書く)。順序があった順列 P(n, m) と比べてみよう。

3 人から 2 人を選ぶ。各行で緑の塗りつぶしドット 2 つが選ばれたペア、スレートのドットは外れた 1 人。3 行 3 通り――順序はどこにも現れない。
核心アイデア

組み合わせとは順序を捨てた選択だ。C(n, m) は、選んだ m 人の並び替えが新しい選択を生まないとき、n 人から m 人を選ぶ方法の数を数える。握手・委員会・手札・宝くじ・部分集合――すべて組み合わせだ。

32.3.2 公式:順序を割り戻す

ここが美しい部分だ。順序ある選び方は既に知っている:P(n, m) 通りの並び。そして m 人から成る委員会は、それら並びの中にちょうど m! 回登場する――同じ m 人を並べ替える方法の数だけ。つまり順序ある数は m! 倍多い。順序なしの数を得るには、m! で割る

C(n, m) = P(n, m)m! = n!m! (n − m)!

3 人の例で確かめよう。順序あり:P(3, 2) = 3 × 2 = 6 通り。でも各ペアは 2! = 2 回(AB と BA)カウントされているので、C(3, 2) = 6 / 2 = 3――さっき列挙した 3 組と一致する。大きめの例:5 人から 3 人を選ぶと、P(5, 3) = 5 × 4 × 3 = 60 通り。各委員会が 3! = 6 回登場するので、C(5, 3) = 60 / 6 = 10

注意

委員会を求めるのに P(n, m) を使うと、各委員会を m! 回数えてしまう。委員会に議長も副議長もない――順序は不要だ。並び方を消すために必ず m! で割ること

試してみよう 並び方を数え、割り戻す
n 人から m 人を選んでみよう。P(n, m) の順序ある数が、m! で割ることで C(n, m) の委員会数に縮む様子を観察しよう。
人数 n 5
選ぶ人数 m 3

有名な例:ポーカーの手札は 52 枚から 5 枚を選ぶ。配られる順序は無関係だから、異なる手札の数は C(52, 5) = 2,598,960――たった一つの割り算から 250 万通り以上が生まれる。

32.3.3 覚えておきたい 2 つの性質

対称性:入る人を選ぶ = 出る人を選ぶ

m 人を含める選択は、残り n − m 人を外す選択とまったく同じ行為だ――片方を決めればもう片方も決まる。だから 2 つの数は等しくなる:

C(n, m) = C(n, n − m)

たとえば C(7, 2) = 21C(7, 5) = 21――2 人を残す選択と 5 人を外す選択は同じ数だ。これは便利な近道でもある:C(20, 18) を求めたければ、計算しやすい双子 C(20, 2) = 190 を使えばよい。

試してみよう 鏡像:含める vs 外す
n 個のドットから何個選ぶか決めよう。が選んだ m 個、スレートが外れた n − m 個。両方の数は同じになる。
人数 n 7
選ぶ人数 m 2

パスカルの法則:新しい人は「入る」か「入らない」か

今、新参者が n 人のグループに加わり、計 n + 1 人から m 人の委員会を作りたい。重複しない 2 つの場合に分ける:

互いに重複しない場合を足す(32.1 の加法原理)と、数学でも特に美しい式が得られる:

C(n + 1, m) = C(n, m) + C(n, m − 1)

各「選ぶ」数は上の 2 つの和になる。確認しよう:C(6, 2) = 15、そして C(5, 2) + C(5, 1) = 10 + 5 = 15。この「上の 2 つを足す」パターンがまさにパスカルの三角形――次の授業 32.4 · 二項定理 の核心だ。

パスカルの三角形。n 行目の数が C(n, 0), C(n, 1), …, C(n, n)。緑の C(6, 2) = 15 は、上の 2 つの琥珀色の矢印 C(5, 1) = 5 と C(5, 2) = 10 の和。各行は左右対称――それが C(n, m) = C(n, n − m)。

32.3.4 順列か組み合わせか? 1 つの問いで決まる

初心者はどちらの公式を使うか悩む。毎回きっぱり解決できる判定が 1 つある:

「選んだものの順序を入れ替えても、結果は同じか?」

「委員会に 3 人選ぶ」――入れ替えても同じ委員会 → C(n, 3)。「会長・書記・会計に 3 人選ぶ」――入れ替えると役職が変わる → P(n, 3)。「5 枚の手札を配る」→ 組み合わせ。「3 桁の暗証番号を異なる数字で作る」→ 順列。同じ人・同じ数字でも、並びに意味があるかどうかだけが違う。

注意

{A, B}{B, A}別々の委員会として数えるのは、組み合わせのふりをした順列の誤りだ。入れ替えても新しいものが生まれないなら、必ず順序を割り戻すこと。

試してみよう 同じ n・同じ m――順序は重要か?
シナリオを切り替えよう。順序が重要なら大きい P(n, m)、不要なら m! で割って C(n, m) になる。
人数 n 8
選ぶ人数 m 3

32.3.5 条件付きの組み合わせ

実際の問題には条件がつく:「この人は必ずチームに入れる」「上級生は多くとも 1 人まで」。ほぼすべてに対応できる 2 つの確実な手法がある。

必須メンバーを先に確定させる

8 人のクラブで 3 人の委員会を作る。アンは必ず入るとする。まずアンを確定――その席は決まった。残り 2 席を他の 7 人から選ぶ:C(7, 2) = 21 通り。(「必ず外す」も同じ考え:その人を除いて残りから選ぶ。)

直接数える、または 全体 − 悪いもの

2 人の上級生と 6 人の下級生から 4 人のチームを作る。条件は上級生は多くとも 1 人。2 通りの方法で数えられる。

場合分けで直接数える(重複しない可能性を足す):

合計 = 15 + 40 = 55

全体 − 悪いもの(全部数えて条件を破るものを引く):

合計 = 70 − 15 = 55――同じ答えに、逆から到達した。場合の数が少ない方の方法を選ぼう。

条件が「少なくとも 1 つ」のとき、全体 − 悪いものが最短になることが多い:全選択を数え、必要な種類がゼロのものを引くだけ。場合分けを積み重ねるより引き算 1 回で終わる。

32.3.6 グループ分けと分配――山が等しいなら、もう一度割る

最後のアイデア、そして人が滑りやすい場所だ。4 人を2 人ずつ 2 グループに分けるとしよう。C(4, 2) · C(2, 2) = 6 × 1 = 6 と計算したくなるかもしれない。しかし 2 つのグループはどちらも 2 人でラベルなし――{A,B} と {C,D} に分けることは {C,D} と {A,B} に分けることと同じ分け方だ。各分け方を 2 回数えてしまった。等しい山が 2 つあるので 2! で割る:

C(4, 2) · C(2, 2)2! = 6 · 12 = 3

ルール:サイズが等しく交換可能なグループを複数作るとき、等しい山の数の階乗で割る。6 人を 2 人ずつ 3 つの等しい山に分けるなら:C(6,2)·C(4,2)·C(2,2) / 3! = (15 × 6 × 1)/6 = 15 通り。

注意

山が区別できる場合――3 人に渡す、または部屋 A / B / C とラベルがある――は割ってはいけない。山の間の順序が意味を持つからだ。6 人を 2 人ずつ 3 つの名前付き部屋に分けるなら C(6,2)·C(4,2)·C(2,2) = 90追加で割るのは同一・無名の山だけ

まとめ

状況やること理由
n から m を選ぶ、順序不問C(n, m) = P(n, m)/m! = n!/(m!(n−m)!)各委員会が並び方として m! 回数えられるので割り戻す
「含める」と「外す」を入れ替えるC(n, m) = C(n, n − m)含める人を選ぶことが外す人を決めること
新参者が入るか入らないかC(n+1, m) = C(n, m) + C(n, m−1)パスカルの「上の 2 つを足す」→ 32.4
順列か組み合わせか?順序を入れ替えて――同じ結果? → C。違う結果? → P常に機能する唯一の判定法
必須メンバーがいる先に確定させ、残りを選ぶ1 席固定 → C(n−1, m−1)
「多くとも / 少なくとも k」場合分け(足す)または 全体 − 悪いもの場合の数が少ない方法を選ぶ
等しく交換可能な山(等しい山の数)! で割る同一の山を二重に数えてしまうため

練習問題

  1. 10 人のクラスから 4 人の代表団を選んで会議に派遣する(特別な役割なし)。何通りの代表団ができるか?

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    順序は不問なので組み合わせ:C(10, 4) = P(10,4)/4! = (10·9·8·7)/(4·3·2·1) = 5040/24 = 210 通り。
  2. 同窓会に 9 人が集まり、全員が互いに 1 回ずつ握手する。握手は全部で何回か?

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    握手は順序なしのペアなので C(9, 2) = 9·8/2 = 36 回。(誰が先に手を伸ばしても同じ握手なので、9 × 8 とは掛けない。)
  3. 両方を計算せずに、なぜ C(20, 17) = C(20, 3) になるかを説明し、その値を求めよ。

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    対称性より C(20, 17) = C(20, 20 − 17) = C(20, 3)――17 人を残す選択は 3 人を外す選択と同じだから。値:C(20, 3) = (20·19·18)/(3·2·1) = 6840/6 = 1140
  4. 8 人から 3 人の委員会を選ぶ。マリアは必ず含める。何通りか?

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    まずマリアを確定――その席は決まった。残り 2 席を他の 7 人から選ぶ:C(7, 2) = 7·6/2 = 21 通り。
  5. 2 人の上級生と 6 人の下級生から 4 人のチームを作る。条件は少なくとも 1 人の上級生。何通りか?(全体 − 悪いものを使うこと。)

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    全チーム:C(8, 4) = 70。「悪い」= 上級生ゼロ = 下級生 6 人から 4 人:C(6, 4) = 15。よって少なくとも 1 人上級生 = 70 − 15 = 55 通り。
  6. 6 人のプレイヤーをダブルス試合のために 2 人ずつ 3 チームに分ける(チームに名前やランクはない)。何通りか?

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    山を作る:C(6,2)·C(4,2)·C(2,2) = 15 · 6 · 1 = 90。しかし 3 つのチームはサイズ等しく交換可能なので、同じ分け方を 6 回数えないよう 3! = 6 で割る:90 / 6 = 15 通り。(チームがコート 1・2・3 と名付けられていれば割らず 90 になる。)

🎯 確認テスト

6 問で定着させよう。正しいと思う答えをタップしよう。

§ 指導者・保護者の方へ

この授業では、組み合わせを「順列から順序を割り出した選択」として構築する――C(n, m) = P(n, m)/m! = n!/(m!(n−m)!)――そして対称性 C(n, m) = C(n, n − m) と パスカルの漸化式 C(n+1, m) = C(n, m) + C(n, m−1)(Stage 32.4 の二項定理への橋)を展開する。CCSS HSS-CP.B.9 ――順列と組み合わせを使って複合事象の確率を計算し問題を解く――を直接支援し、「入れ替えると結果が変わるか?」という 1 つの問いで、学習者がどちらの公式を選ぶかを確実に判断できるようにする。おすすめのフォローアップ:学習者に、全く同じ人を使って「C が必要な状況」と「P が必要な状況」を 1 つずつ発明させ、どちらを入れ替えると変わるかを声に出して言わせてみよう。

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