三角関数をあらゆる三角形へ — 辺と角を自由に変換する。
7つのレッスンを通じて三角関数は、直角三角形から始まり、単位円、波、そして恒等式の代数へと旅してきた。今、その原点へと帰ってくる — ごく普通の三角形へ。ただし今回は直角という支えはない。いくつかの辺と角がわかれば、残りをいつでも求められるのか? 答えは2本の短い式だ。正弦定理は各辺をその対角の正弦と結びつけ、余弦定理は傾きの補正項をもつピタゴラスの定理だ。この2つで任意の三角形が解け、与えられた手がかりが何通りの三角形を許すかも教えてくれる — だから渡れない川の幅も、登れない山の高さも測れる。
三角形の辺と角をいつもの方法でラベルする:辺 a は角 A の対辺、辺 b は B の対辺、 辺 c は C の対辺だ。最も長い辺は常に最大の角と向かい合う — 角を広げると、その対辺も伸びる。正弦定理はその直感を正確にする:辺をその対角の正弦で割った比は、3つの頂点すべてで同じ値になる。
asin A = bsin B = csin C = 2R
共通の値が 2R(3頂点を通る円の半径の2倍)になるのはなぜか? 三角形をその外接円に入れてみよう:長さ a の弦は円周角 A に対応し、ステージ18 の円周角の定理から a = 2R sin A が導かれる。同じことがすべての辺に成り立つから、3つの比はすべて一つの数 2R に等しくなる。
これは AAS と ASA のための道具だ — 角とその対辺がわかっているケース。A + B + C = 180° から第3の角を求め、既知の辺と角のペアから残りの辺を直接読み取ればよい。
三角形で A = 40°、B = 75°、挟まれた辺 c = 6 とする。すると C = 180° − 40° − 75° = 65°。正弦定理から a = c · sin A / sin C = 6 · sin 40° / sin 65° ≈ 6 · 0.643 / 0.906 ≈ 4.26、そして b = 6 · sin 75° / sin 65° ≈ 6.40。三角形が解けた。
正弦定理は辺とその対角を結びつける。既知の辺と自分の対角がペアにできた瞬間に使おう — それがまさに AAS・ASA の状況であり、注意が必要だが §25.7.3 の SSA の状況でもある。
2辺とその間の角がわかっている場合(SAS)や、3辺すべてがわかっている場合(SSS)は、正弦定理は使えない — どちらも辺と対角をペアにできないからだ。そのために余弦定理が必要で、これはピタゴラスの定理を任意の角に一般化したものだ:
c2 = a2 + b2 − 2ab cos C
ピタゴラス+傾き補正と読もう。挟まれた角が C = 90° のとき、cos 90° = 0 となり項 −2ab cos C が消えて c2 = a2 + b2 だけが残る — これはまさに ピタゴラスの定理だ。角を90°より広げると cos C が負になり、補正が長さを加えて c が大きくなる。90°より狭めると cos C は正になり、補正が引いて c が小さくなる。余弦はまさに「直角からどれだけ傾いているか」を測る。
辺 a = 6、b = 8、c = 9。 余弦定理を角について解くと:cos C = (a2 + b2 − c2)/(2ab) = (36 + 64 − 81)/96 = 19/96 ≈ 0.198 なので C ≈ 78.6°。A と B も同様に求めるか、あとは正弦定理で仕上げる:3つの角は約 A ≈ 40.8°、B ≈ 60.6°、C ≈ 78.6° — 合計180°になる。
2つの定理、4つの手がかりパターン。辺とその対角がわかる? 正弦定理を使おう(AAS、ASA)。2辺の間の角、または3辺すべてがわかる? 余弦定理を使おう(SAS、SSS)。どちらかが必ず扉を開いてくれる。
おとなしくない手がかりパターンが一つある:SSA — 2辺と非挟み角(2辺の間ではない角)だ。角 A、隣の辺 b、対辺 a がわかっているとしよう。正弦定理を試せるが、図が警告する — 答えが一意でないかもしれない。
幾何学的に見てみよう。角 A を置き、長さ b の長い辺を引く。その辺の先端から辺 a をコンパスのように振って、底辺のどこに届くかを見る。その支点から底辺への最短距離が垂線の高さ h = b sin A だ。すべては a がこの高さと比べてどうかで決まる:
| 条件(A が鋭角のとき) | 弧が底辺に当たる場所… | 三角形の個数 |
|---|---|---|
| a < h = b sin A | 全く当たらない | 0 |
| a = h | 垂足で1回(直角) | 1 |
| h < a < b | 2か所で当たる | 2 |
| a ≥ b | 1回(もう一方の交点はAの後ろ) | 1 |
2通りのケースが有名な罠だ。h < a < b のとき、弧は垂足の両側で底辺と交わり、鋭角 B とその補角 180° − B が得られる — 同じ3つの数字から本当に異なる2つの三角形が生まれる。
SSA の答えが一つと決めてかかるな。正弦定理は B = sin−1(b sin A / a) を与えるが、その補角 180° − B も成り立つかもしれない。まず h = b sin A と比較しよう:a < h なら解なし、h < a < b なら2通り。弧を描けば毎回はっきりする。
中学校の面積は ½ × 底辺 × 高さだった。しかし直角がないと高さが厄介だ。三角関数がそれをただで与えてくれる:辺 a と b が角 C で交わるとき、底辺 b への高さは a sin C なので、
面積 = ½ · b · (a sin C) = ½ab sin C
2辺とその間の角 — またも SAS パターン — があれば面積が直接求まる。3辺すべてがわかっているときはヘロンの公式が仕上げる: 面積 = √(s(s−a)(s−b)(s−c))、半周長 s = (a+b+c)/2。2つの公式は一致するはずで、その一致は良い計算チェックになる。
a = 5、b = 7、C = 40° のとき: 面積 = ½ · 5 · 7 · sin 40° ≈ 17.5 · 0.643 ≈ 11.25。第3辺は c ≈ 4.50 なので半周長は s ≈ 8.25 となり、ヘロンは √(8.25·3.25·1.25·3.75) ≈ √126.5 ≈ 11.25 を与える。2つは一致する。
三角関数が直角三角形の檻を出た理由は、届かないものを測るためだ。手順は変わらない:三角形を描き、わかっていることをラベルし、合う定理を選び、解く。
岸に沿って基線 PQ = 120 m を歩き取る。対岸の木 T を測角:P での角は 63°、Q での角は 51°。すると T での角は 180° − 63° − 51° = 66°。正弦定理より、PT = 120 · sin 51° / sin 66° ≈ 120 · 0.777 / 0.914 ≈ 102 m。川幅は PT · sin 63° ≈ 91 m — 水に一歩も入らずに測れた。
山の高さも同じ方法だ:既知の距離を置いた2点での仰角が ASA(または AAS)三角形を作り、斜距離を求め、正弦で高さを出す。船の方位問題は2つの陸標と船を頂点とする三角形で、余弦定理が2つの既知の辺と針路の変換角から直線距離を求める。図が三角形で、辺と対角のペアか2辺の間の角が名指しできれば、どちらか一方の定理が必ず解いてくれる。
手がかりパターンを定理に合わせよう。辺とその対角がペアにできれば正弦定理へ、2辺の間の角か3辺すべてがあれば余弦定理へ。SSA だけは要注意 — 必ず最初に個数を確かめよう。
| わかっていること | パターン | 使う定理 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 3辺すべて | SSS | 余弦定理 | 各角を cos について解く |
| 2辺+挟まれた角 | SAS | 余弦定理 | 第3辺、次に各角 |
| 2角+任意の1辺 | ASA / AAS | 正弦定理 | 常に三角形は1通り |
| 2辺+非挟み角 | SSA | 正弦定理+個数確認 | 0・1・2通り — a と h = b sin A を比較 |
asin A = bsin B = csin C = 2R · c2 = a2 + b2 − 2ab cos C · 面積 = ½ab sin C
この「測れる関係のツールボックス」— 辺と角を自由に変換できる力 — は次のストランドにとってまさに必要なものだ。ステージ26 · 数列は量が一定のステップで変化する様子を観察することから始まり、そのパターンの多くは固定されたルールで成長する三角形の辺や角として初めて現れる。
三角形 ABC で A = 50°、B = 60°、 辺 a = 8 のとき、辺 b を求めよ。
辺と対角がペアになる → 正弦定理。 b = a · sin B / sin A = 8 · sin 60° / sin 50° ≈ 8 · 0.866 / 0.766 ≈ 9.04。
辺 a = 7、b = 10、挟まれた角 C = 60° の三角形の第3辺 c を求めよ。
2辺+挟まれた角 → 余弦定理。 c2 = 72 + 102 − 2·7·10·cos 60° = 49 + 100 − 140·0.5 = 79、 よって c = √79 ≈ 8.89。
3辺が 4、5、6 の三角形の最大角を求めよ。
最大角は最長辺(6)と向かい合う。a = 4、b = 5、c = 6 として: cos C = (16 + 25 − 36)/(2·4·5) = 5/40 = 0.125、よって C = cos−1(0.125) ≈ 82.8°。
A = 30°、b = 8 のとき、(i) a = 3、(ii) a = 4、 (iii) a = 5 で三角形がそれぞれ何通り存在するか答えよ。
高さ h = b sin A = 8 · sin 30° = 4。 (i) a = 3 < h = 4 → 0通り。(ii) a = 4 = h → 1通り(垂足で直角)。 (iii) h = 4 < a = 5 < b = 8 → 2通り。
a = 9、b = 12、挟まれた角 C = 50° の三角形の面積を求め、ヘロンの公式で確認せよ。
面積 = ½·9·12·sin 50° = 54·0.766 ≈ 41.4。確認:第3辺は c = √(81 + 144 − 2·9·12·cos 50°) ≈ √86.2 ≈ 9.28、よって s ≈ 15.14、ヘロンは √(15.14·6.14·3.14·5.86) ≈ √1712 ≈ 41.4 — 一致。
町から2本の道が 70° の角で出ている。1台が1本の道を 40 km、もう1台がもう1本の道を 55 km 走った。2台はどれだけ離れているか?
2辺+挟まれた角 → 余弦定理。 d2 = 402 + 552 − 2·40·55·cos 70° = 1600 + 3025 − 4400·0.342 ≈ 3120、よって d ≈ √3120 ≈ 55.9 km。
6問で定着させよう。正しいと思う答えをタップしてね。
このレッスンは Common Core 幾何学の規準 G-SRT.D.10(正弦定理・余弦定理の証明)と G-SRT.D.11(直角・非直角三角形の未知量を求める応用)、および G-SRT.D.9(面積公式 ½ab sin C)をカバーしています。曖昧な SSA ケースは生徒が最も間違えやすい箇所です:逆正弦を信頼する前に、対辺を h = b sin A と比較し弧を描く習慣を促してください。実世界の測量問題は直角三角形の三角関数(ステージ25.1)とステージ18の円定理に結びついています。