中央の項に足して、末尾の項に掛け合わせる2数を探そう。
レッスン 8.3 では、積の公式を逆向きに使った(差の平方、完全平方)。でもほとんどの二次式は特殊な形ではない。x2 + 5x + 6 のような三項式はどの公式にも当てはまらないが、それでも (x + 2)(x + 3) というきれいな2つの因数に分解できる。コツは小さなパズル、中央の係数に足して 定数に掛け合わせる 2数を探すこと、そして クロス という図で予測を一目で確かめること。ステージ 8 の色のルールはここでも続く:因数・辺の長さはティール、積の展開項はアンバー、符号トラップは赤、構造の枠(長方形・軸)は青。
この授業が終わると、x2 + px + q の魔法のペアを探して因数分解し、クロス図で中央の項を確認し、定数の符号を読んで推測を絞り込み、さらに最高次係数が1でない難しいケースにも応用できるようになる。
2つの一次式を掛けると三項式が得られる。因数分解はこの掛け算を逆に読むだけなので、形をよく覚えておこう:
(x + m)(x + n) = x2 + (m + n)x + mn
中央の係数は 和 m + n、定数は 積 mn だ。つまり x2 + px + q を因数分解せよと言われたら、本当に聞かれているのは:p に足して q に掛け合わさる2数は何か? それがわかれば因数は (x + m)(x + n)。
面積図で形を実感しよう。x2 + 5x + 6 をタイルで並べてみる:大きな x·x の正方形1枚、x の帯5本、単位正方形6枚。これらがぴったり1つの長方形に合わさり、辺は x + 2 と x + 3 になる。定数の6はすみの 2×3 のブロック、5本の帯は2本と3本に分かれて両辺を作る。
因数分解できる x2 + px + q はすべて (x + m)(x + n) から来ている。ここで m + n = p(中央の項)、m · n = q(定数の項)。因数分解とはそのペアを探す作業だ。
x2 + px + q の因数分解は、m + n = p かつ m · n = q を満たす整数 m と n を探すことに尽きる。賢い探し方は、積 q の因数のペアをリストアップして、p に足す ペアを選ぶこと。まず積から始めよう、ペアの数は限られている。そして和を確認すればいい。
x2 + 5x + 6 を例にとろう。積は6で、正の因数ペアは 1·6 と 2·3。それぞれの和は7と5。5が欲しいので、ペアは 2 と 3:x2 + 5x + 6 = (x + 2)(x + 3)。x2 + 7x + 12 なら、12のペアは 1·12、2·6、3·4 で和は 13、8、7 — ペアは 3 と 4 で (x + 3)(x + 4)。
負の数も同様。x2 − 5x + 6 では積 +6 で和が −5 なので、両方負でなければならない:−2 と −3、つまり (x − 2)(x − 3)。x2 + x − 6 では積が −6(符号が逆)で和が +1:ペアは +3 と −2 で (x + 3)(x − 2)。
x2 + 8x + 15 を因数分解しよう。
積は 15:ペアは 1·15(和16)と 3·5(和8)。欲しい和は 8 なので、ペアは 3 と 5。
答え:(x + 3)(x + 5)。展開して確認:x2 + 5x + 3x + 15 = x2 + 8x + 15 ✓。
中央の係数 p と定数 q を設定しよう。ツールが q の整数ペアを全列挙し、p に足すものに印をつけ、因数分解した形を表示する。
クロス(「X」)図は因数分解を確認する一番速い方法であり、この手法に名前を与えたものでもある。2つの因数を2段に並べ、それぞれを x の部分 と 数 に分ける。そして X の2本の 対角線 に沿って掛け算し、結果を足す:その和が中央の項を再現しなければならない。
x2 + 5x + 6 = (x + 2)(x + 3) で確かめよう。2×2 のグリッドに因数を配置する。列方向では x どうしが x2 に、数どうし 2 · 3 が 6 になる。対角線方向は x·3 = 3x と 2·x = 2x、その和 3x + 2x = 5x が中央の項だ。三項式の3つのパーツが全部現れたので、この因数分解は正しい。
同じチェックを小さな表でも書ける — 整理するときに便利だ:
| x | +3 | |
| x | x2 | 3x |
| +2 | 2x | 6 |
4つのセルの和は x2 + 3x + 2x + 6 = x2 + 5x + 6。✓
(x + m)(x + n) の2数 m と n を選ぼう。クロスが自動で描かれ、作られる三項式を表示する — 対角線が中央の項に足されていくのを見よう。
数を推測する前に、三項式の 符号 を読み取ろう — 探索が半分になる。カギは定数 q の符号だ:
| 定数 q の符号 | 2数は… | …その他 |
|---|---|---|
| q > 0 | 同符号 | その共通符号は p の符号 |
| q < 0 | 異符号 | 絶対値が大きい方が p の符号をとる |
なぜか?m · n = q だから。q が正なら2数は 同符号(どちらも正か、どちらも負)で、和 p もその符号を持つ。q が負なら2数は 異符号;和は絶対値が大きい方に引っ張られるので、その数が p の符号をとる。
2つの例。x2 − x − 6:定数は −6 なので異符号。積 −6、和 −1 が必要なので、絶対値が大きい方が負 — −3 と +2、つまり (x − 3)(x + 2)。x2 − 7x + 12:定数は +12 なので同符号、p = −7 が負なので両方負 — −3 と −4、つまり (x − 3)(x − 4)。
一番よくあるミスは、和を合わせて積の符号を忘れること。x2 + x − 6 で +2 と −1 は和が+1になるが積は −2 で −6 ではない — 間違い。正しいペア +3 と −2 は両方満たす:和+1、積−6。積を必ず確認しよう、和だけでなく。
x2 + 2x − 15 を因数分解しよう。
定数 −15 → 異符号;和 +2 → 絶対値が大きい方が正。15のペア:1·15、3·5。差が2になるのは +5 と −3。
答え:(x + 5)(x − 3)。確認:x2 − 3x + 5x − 15 = x2 + 2x − 15 ✓。
ax2 + bx + c で a ≠ 1 のときはどうするか?クロスはそのまま使える — ただし 選ぶ列が2つ になる。クロスの上段で a も分割し、c と合わせて、対角線の積の和が中央の係数 b になるようにする。
2x2 + 7x + 3 を例にとろう。最高次の2を 2x · x に、定数3を 1 · 3 に分割。対角線が 2x·3 = 6x と 1·x = x になるように配置し、和 7x — 中央の項。だから 2x2 + 7x + 3 = (2x + 1)(x + 3)。
あと2つ、同じ方法で。3x2 − 10x + 8 は (3x − 4)(x − 2):対角線 3x·(−2) = −6x と (−4)·x = −4x の和が −10x ✓。そして 6x2 + 11x + 3 = (3x + 1)(2x + 3):対角線 3x·3 = 9x と 1·2x = 2x の和が 11x ✓。
3x2 − 10x + 8 を因数分解しよう。
定数 +8 で中央が負 → 両方負。3を 3x · x に、8を (−4)·(−2) に分割。
対角線:3x·(−2) = −6x と (−4)·x = −4x、合計 −10x ✓。
答え:(3x − 4)(x − 2)。
(ax + b)(cx + d) の4つの値を選ぼう。ウィジェットが展開して、a·c が x2 に、b·d が定数に、対角線が中央の項にどう対応するかを示す。
三項式 x2 + px + q は (x + m)(x + n) に因数分解できる、ちょうど整数 m, n が p に足して q に掛かる ときだけ — だから q の因数ペアをリストして p に足すものを選ぼう。クロス 図で予測を確認:列の積が両端を再現し、2本の対角線の積の和が中央の項を再現しなければならない。推測する前に 符号 を q から読もう:q > 0 なら2数は同符号(p の符号);q < 0 なら異符号で、絶対値が大きい方が p の符号をとる。最高次係数が1でなければ、クロスの上段に a も分割して対角線の和を b に合わせる。そして — 必ず — 答えを展開して元の式と等しいか確認しよう。
多項式が 4項 あって公式が使えないとしたら?次は グループ化による因数分解 を学ぶ:項を2つずつペアにして各ペアを因数分解し、共通の括弧が現れたら前に引き出す。
まず自分で解いてから、答えを開いて確認しよう。
6問で定着させよう。正しいと思う答えをタップしよう。
このレッスンは CCSS A-SSE.B.3a(二次式を因数分解して定義する関数のゼロ点を明らかにする)を扱い、A-REI.B.4b での因数分解による二次方程式の解法への基礎を築く。A-SSE.A.2 の構造の見極めと、レッスン 8.3 の積の公式の作業の上に直接積み上がっている。最もよくある誤解は、積 だけ、または 和 だけに注目すること:q に掛け合わさる2数を見つけても p に足すか確認しない、あるいはその逆。このレッスンに組み込まれた対策が クロス図 であり、両方の対角線の積とその和を同時に確認することを強制する — さらに、答えを展開して元の式と一致するか確かめる という習慣。符号ミスが2番目の落とし穴;8.4.4 の符号表(まず q の符号を読む)は当て推量を短くて的確な探索に変える。