Ⅱ 式と方程式 · Stage 7 — 代数式と多項式 · 7.5 式の掛け算全レッスン →EN日本語
Stage 7 · 代数式と多項式

7.5  式の掛け算

指数法則から単項式・多項式の掛け算まで — 面空モデルで直感的に理解しよう。

11〜14歳向け · まず直感、それから記号
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x 2 x 3 2x 3x 6 幅 = x + 2 (x + 2)(x + 3) = x² + 2x + 3x + 6 = x² + 5x + 6 長方形の総面積
一枚の絵で伝える核心:(x+2)(x+3) を掛け算するとは、長方形の面積を求めることだ。四つのマスに切り、各マスの面積を足せば — それが答え x2+5x+6

レッスン 7.3 で代数式の足し算引き算を学び、7.4 では指数法則を身につけた。今度はそれらを、代数のほぼすべてを支える演算 — 掛け算 — に活かす番だ。秘訣はシンプル:単項式×単項式、単項式×多項式、多項式×多項式、どの組み合わせも同じ一手を繰り返すだけ — 掛けて、まとめる。そして、なぜそうなるかを一目で示す絵がある。それが 面積モデル だ。

このレッスンが終わるころには、単項式×単項式(数と文字を別々に処理)、分配法則(外側の因数を内側の全項に配る)、多項式×多項式(すべての項をペアにして掛け合わせる)、そしてそれらを長方形の面積として描ける力が身につく。覚え方に頼らなくて済む。色のルールはいつも通り:文字は青数(係数)は橙指数は紫符号が反転するときは赤でわかる。

7.5.1 単項式×単項式

単項式とは、数と文字(整数の指数をもつ)の積だ — たとえば 3x22x3 がそれにあたる。二つの単項式を掛けるには、掛け算は好きな順序・グループで並べ替えられることを思い出そう。だから数は数同士同じ底の文字は文字同士にまとめればいい:

(3x2)(2x3)  =  (3 · 2) · (x2 · x3)  =  6 · x5  =  6x5

ここでは二つの仕事が同時に進む。係数は普通の数として掛け合わせるだけ:3 × 2 = 6文字はレッスン 7.4 の積の指数法則で合わせる:同じ底の累乗を掛けるとき、指数を足す — だから x2 · x3 = x2+3 = x5。二つのブロックを合体させるイメージ:大きさ(数)は掛け算、層の数(指数)は積み重ね。

数 — 掛け算 3 × (−2) = −6 大きさ × 大きさ 文字 — 指数を足す x² · x³ = x⁵ 2 + 3 = 5 層
二つの仕事を別々にこなして、最後にくっつける:(3x2)(2x3) = 6x5
ポイント

単項式同士を掛けるには:係数を掛け算(符号も含めて数同士)し、共通の文字ごとに指数を足す(積の指数法則)。片方の因数にしか現れない文字は、そのまま「乗客」として連れてくるだけでいい。

例題 — 異なる文字が混在するとき

(4a2b)(5ab3) を計算しよう。

  1. 係数を掛ける:4 · 5 = 20数同士
  2. a をまとめる:a2 · a1 = a32 + 1 = 3
  3. b をまとめる:b1 · b3 = b41 + 3 = 4
  4. 組み合わせる:20a3b4各底を個別に処理
注意 — 指数は足す、掛けない

同じ底の累乗を掛けるとき、指数は足すx2 · x3 = x5決して x6 ではない。指数を掛けるのは累乗の累乗 (x2)3=x6 のときで、7.4 で学んだ別の法則だ。符号にも注意:正×負はになる。

🎮 やってみよう単項式同士を掛けよう

それぞれの係数x指数を設定しよう。数が掛け合わさり、指数が足されて積ができる様子を見てみよう。(3x2)(2x3) = 6x5 を再現してみよう。

a · 係数 3 指数 2
b · 係数 -2 指数 3

7.5.2 単項式×多項式

もし二番目の因数が 3x+4 のような複数の項をもつ多項式だったら?ここで登場するのが分配法則だ。外側の因数をカッコ内のすべての項に、一つずつ配ることを命じている:

2x(3x+4)  =  2x·3x  +  2x·4  =  6x2  +  8x

それぞれの新しい項は、7.5.1 で習った単項式×単項式の積にすぎない。最初の 2x·3x は係数 2·3=6x1·x1=x26x2。次の 2x·48x だ。分配法則とは「すべての項に漏れなく届けよ」という指示にほかならない。

2x ( 3x + 4 ) = 6x² + 8x 2x 6x² 8x 3x 4 幅 = 3x + 4
高さ 2x、幅 3x+4 の帯が二つに分かれる。それぞれの面積 6x28x が、答えの二つの項だ。
ポイント — 分配法則

どんな数や式でも a(b+c) = ab + ac:外側の因数は内側の各項に掛かる。項が増えても同じ:a(b+c+d) = ab+ac+ad

例題 — 引き算と符号

3x(2x25) を展開しよう。

  1. 第1項に 3x を配る:3x · 2x2 = 6x3−3·2=−6, x·x²=x³
  2. 第2項に配る:3x · (5) = +15x負×負は正
  3. まとめる:6x3 + 15x同類項なし
注意 — 全項に届け、符号を落とすな

よくあるミスは最後の項、特に定数を忘れること:2x(3x+4) の答えは 6x2+8x6x2 だけではない。もう一つのミスは符号の消し忘れ — 外側が負の因数なら、配られた全項の符号が反転する。

🎮 Try it単項式を分配しよう

外側の因数 mx と、内側の2つの係数を設定しよう。矢印が各項に因数を配り、面空の帯が二つに分かれる様子を確認しよう。2x(3x+4)=6x2+8x を再現してみよう。

外側 mx 2
内側 px 3
q 4

7.5.3 多項式×多項式

今度は両方の因数が複数の項を持つ。ルールは分配法則から自然に広がる:第一の因数のすべての項が、第二の因数のすべての項と掛け合わさる、そしてすべての積を足す。二項×二項なら四つの積が生まれる:

(a+b)(c+d)  =  ac  +  ad  +  bc  +  bd

なぜ四つ?ac にも d にも届き、b も同様だから — 二項×二項は 2×2=4 つの積を生む。すべてが揃ったら最後のステップは同類項をまとめること、レッスン 7.3 でやったとおりだ。実際の数で確認しよう:

(x+2)(x+3)  =  x·x + x·3 + 2·x + 2·3
 =  x2 + 3x + 2x + 6  =  x2 + 5x + 6

真ん中の二つの積 3x2x同類項 — どちらも x の倍数 — だから 5x にまとまる。x2 の項と定数 6 にはパートナーがないので、そのまま残る。四つの積を覚える語呂合わせとして FOIL(First・Outer・Inner・Last)がよく使われるが、FOIL はあくまで「全項×全項」を思い出すための補助にすぎず、二項×二項にしか使えない。本当のルールはどんな場合も変わらない:すべてのペアを掛けて、まとめる

ポイント

二つの多項式を掛けるには、一方の各項を他方の各項と掛け合わせ(符号ごと保持)、それから同類項をまとめるm 項の因数×n 項の因数はまとめる前に m×n 個の積を生む。

例題 — 引き算を含む場合

(x+5)(x2) を展開しよう。

  1. First(最初): x·x = x2x¹·x¹=x²
  2. Outer(外): x·(2) = 2xマイナスを保つ
  3. Inner(内): 5·x = 5x
  4. Last(最後): 5·(2) = 10数×数
  5. 同類項 −2x5x をまとめる → 3x。答え:x2+3x−10
注意 — 同類項は最後にまとめる

x2+3x+2x+6 で止まらないように — これは展開した式であって、整理された答えではない。また本当の同類項だけがまとまる:3x2x は合わさるが、x2x異なる次数なので決して合わさらない。

🎮 やってみよう全項×全項

二つの二項式の積 (x+p)(x+q) を選ぼう。四つの積が一覧表示され、二つの同類項が強調され、最終的な三項式にまとまる様子を見てみよう。

p 2
q 3

7.5.4 面積モデル

これまでの内容はすべて、面積として見ると一目瞭然になる。長方形の面積は縦×横だ。だから (x+2)(x+3) のような積は、幅が x+2高さが x+3 の長方形として描ける。幅を x の位置で切り、高さも x の位置で切ると、長方形は四つの小さなマスに分かれる — それぞれが各ペアに対応する。

各マスの面積が四つの積の一つであり、総面積がその和 — つまり展開した式そのものだ。この絵は「全項×全項」を文字通り指さして見せてくれる:x·x のマス、x·3 のマス、2·x のマス、2·3 のマス、それぞれ一つずつある。

大きな長方形(面積 (x+2)(x+3))は四つのマスの和:x2 + 2x + 3x + 6 = x2 + 5x + 6

同じ絵は前の節も説明してくれる。単項式×多項式はマスが一行だけの長方形(一方の因数が一つの項しかない)。単項式×単項式はマスが一つだけ — 切れ目のない長方形だ。面積モデルは、式の掛け算すべての根底にある一つのアイデア:長方形をピースに切り、各ピースを求め、足し合わせる。

ポイント — 面積がマスタープラン

積を長方形として描き、各辺をプラス記号の位置で切る。マスがそれぞれ項×項の積であり、総面積が展開した式だ。このレッスンのすべての積の法則は、この絵を読み取るだけでいい。

🎮 やってみよう ★(x + p)(x + q) の面積モデル

二つの定数をスライドさせよう。長方形が四つのマスに再び切り直され、それぞれの面積が表示される。二つの中央のマスが同類項としてまとまり、総面積が三項式 x2+(p+q)x+pq になる様子を見てみよう。

上辺: x + 2
左辺: x + 3

大切なアイデアをひとことで

式の積はすべて同じ一手:掛けて、まとめる単項式×単項式係数を掛け、共通の文字ごとに指数を足す:(3x2)(2x3)=6x5単項式×多項式 — 分配法則で外側の因数を内側の全項に配る:2x(3x+4)=6x2+8x多項式×多項式 — 全項×全項して同類項をまとめる:(x+2)(x+3)=x2+5x+6。そして三つはすべて、マスに切り分けた長方形の面積にすぎない。

次回予告 — 7.6

よく登場する積にはショートカットが使える。レッスン 7.6 では乗法公式(a+b)2(a+b)(ab) のようなパターン — を学び、形を見抜いたら四積の計算を省ける方法を身につけよう。

練習 7.5

まず自分で解いてから、答えを開いて確認しよう。

  1. (5x2)(4x3) を計算しよう。
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    係数:5·4=20。指数を足す:x2·x3=x5。答え:20x5
  2. (3a4)(6a) を計算しよう。
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    係数:3·6=18。指数:a4·a1=a5。答え:18a5
  3. (2x2y)(3xy2) を計算しよう。
    答えを見る
    係数:2·3=6xx2·x1=x3yy1·y2=y3。答え:6x3y3
  4. 3x(2x+5) を展開しよう。
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    3x·2x=6x23x·5=15x。答え:6x2+15x
  5. 2x(4x23x+1) を展開しよう。
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    三項すべてに配る:2x·4x2=8x32x·(3x)=+6x22x·1=2x。答え:8x3+6x22x
  6. (x+4)(x+5) を展開しよう。
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    四つの積:x2 + 5x + 4x + 20。中央をまとめる:5x+4x=9x。答え:x2+9x+20
  7. (x+6)(x2) を展開しよう。
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    x22x + 6x12。中央:2x+6x=4x。答え:x2+4x12
  8. (x3)(x5) を展開しよう。
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    x25x3x + 15(最後の項:3·5=+15)。中央:5x3x=8x。答え:x28x+15
  9. (2x+1)(x+3) を展開しよう。
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    2x·x=2x22x·3=6x1·x=x1·3=3。中央:6x+x=7x。答え:2x2+7x+3
  10. 面積モデルを使って (x+1)(x+7) を展開しよう。四つのマスの面積をそれぞれ答えよう。
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    マス:x27x1x7。合計:x2+7x+x+7 = x2+8x+7
  11. 間違いを見つけよう。 ある生徒が (x+3)(x+2)=x2+6 と書いた。何を忘れたのか、そして正しい答えは何か?
    答えを見る
    最初の積(x·x)と最後の積(3·2)だけ掛けて、中央の二つの積を飛ばしてしまった。正しい計算:x2+2x+3x+6 = x2+5x+6。すべての項がすべての項と出会わなければならない。

🎯 確認しよう

六問で定着させよう。正しいと思う答えをタップしよう。

🎮 クイズ 六問チャレンジ

このストランドを続けよう:レッスン 7.4 — 指数の扱い方 ではこのレッスンが依拠する指数法則を学んだ。次は レッスン 7.6 — 乗法公式:速く解くショートカット で、よく出る積を瞬時に展開できるパターンを身につけよう。

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