Ⅶ 論理・解析・発展 · Stage 37 — Beyond · 37.1 定積分と微分積分学の基本定理全レッスン →EN日本語
Stage 37 · Beyond(発展)

積分:定積分と微分積分学の基本定理

微分を逆向きに走らせ、無数の細い短冊を足し合わせると、微積分の二つの柱がぴったりつながる。

16〜99歳 · 発展への第一歩 · 一歩ずつ、丁寧に
定積分 ∫₀³ x² dx は曲線の下の緑色の面積で、琥珀色の短冊が細くなるにつれてその極限に近づく。正確な値は 9

前のステージでは微分を学んだ――位置から速さを、曲線からその傾きを求める方法だ。このレッスンは逆の問いを立てる。速さが分かれば距離を求められるか? 曲線が与えられたとき、その下の面積は求められるか? 答えが積分で、領域を無数の細い短冊に切り分けて足し合わせることで構成される。驚くべき部分――微分積分学の基本定理――は、この面積が原始関数の差に過ぎないということだ。これから出会う二つの操作、微分と積分は互いに逆演算なのである。これが微積分のアーチの要石だ。

37.1.1 微分から積分へ

車が時速 60 マイルで 2 時間走ったとする。何マイル進んだか? 掛け算をすればいい:60 × 2 = 120 マイル。速さと時間のグラフでは、この積はちょうど速度線の下の長方形の面積――高さ(速さ)× (時間)――になる。

では速さが常に変化していたら? Stage 36 では逆方向に進んだ――位置の関数から微分して速さを求めた。積分はその矢印を逆向きに走らせる。毎瞬間の速さが分かっていて総距離を知りたければ、「速さ × ごく短い時間」を何度も何度も足し合わせなければならない。その和の極限が積分だ。

キーアイデア

微分は距離を速さに変える(そして曲線をその傾きに)。積分は速さを距離に戻す(そして曲線をその下の面積に)。どちらも同じ道の、進む方向が違うだけだ。

37.1.2 曲線の下の面積とリーマン和

曲線 y = f(x)x = a から x = b までの面積を求めるには、正確に計算できる唯一の方法――長方形の面積を求めること――を何度も繰り返す。[a, b] を幅 Δx = (b − a)/nn 本の細い短冊に切り、各短冊でサンプル点 xᵢ を選び、高さ f(xᵢ) の長方形を作って面積を合計する:

リーマン和  =  f(x₁)·Δx + f(x₂)·Δx + ⋯ + f(xₙ)·Δx  =  Σ f(xᵢ)·Δx

短冊が細くなるほど――n が大きくなるほど――長方形の階段が曲線に沿い、和が真の面積に近づく。その極限値を、引き伸ばした「S」の記号で書いたものが定積分だ:

ab f(x) dx  =  limn→∞  Σ f(xᵢ)·Δx

和(sum)を表す引き伸ばした「S」であり、dx は幅 Δx が限りなく縮んだ後の「面影」だ。

例 · 中点長方形の収束

f(x) = x²[0, 3] で考える。n = 5 本の中点長方形で和は 8.91n = 20 では 8.994n = 60 では 8.999。正確な値 9 に着実に近づいている。

試してみよう 短冊が収束するのを見る
短冊の本数を増やし、サンプル則を切り替えよう。左端は少なめ、右端は多めに見積もり、中点が最も精度が高い――どれも n を増やすと正確な ∫₀³ x² dx = 9 に近づく。
短冊数 n 4

37.1.3 定積分と符号付き面積

短冊の面積の極限が定積分だが、一つ大事なひねりがある。上端が x 軸よりにある長方形は高さ f(xᵢ)になるため、負の面積として貢献する。したがって積分は正味の(符号付き)面積を測る:軸より上の面積は正、下は負として数え、互いに打ち消し合うことがある。

注意 — 符号付き面積であって、全面積ではない

積分は曲線の下の全面積と同じではない。軸より下の部分は引き算される。軸より上と下が同じだけあれば、正味の積分は 0 になることさえあるが、実際の幾何学的面積は大きい。

試してみよう 正味面積 vs 全体面積
f(x) = x² − 2x = x(x − 2)[0, b] で考える。緑の部分は軸より上、赤の部分は軸より下。b をスライドして符号付き積分と全体の幾何学的面積を比べよう。
右端 b

37.1.4 積分の基本性質

素早く計算できるようになる前に、四つの性質を押さえよう。どれも短冊を思い浮かべれば明らかになる。

定積分の四つの規則
性質記号で理由
幅ゼロaa f = 0幅のある短冊が存在しない
積分範囲の反転ab f = −ba f逆向きに歩くと符号が逆になる
区間の分割ab f = ac f + cb f二つの塊を合わせると全体になる
定数は外に出るab k·f = k·ab fすべての短冊が k 倍になる
例 · 分割すると図と一致する

f(x) = x² − 2x について、分割則は ∫₀³ = ∫₀² + ∫₂³ と言う。最初の部分は −1.33(軸より下)、次の部分は +1.33(軸より上)で、合計は 0 ――上のスライダーで確認した正味面積と一致する。

37.1.5 原始関数と不定積分

すべてを実用的にする鍵がここにある。f原始関数とは、微分すると f になる関数 F のことだ:つまり F′ = f。微分を逆向きに読む。 の微分は 2x だから 2x の原始関数で、べき乗則を逆向きに使えば の原始関数は x³/3 だ。

しかし微分は定数を忘れる(x³/3 + 7)′(x³/3 − 4)′ も等しく になる。だから原始関数は一意ではなく、常に定数を加えられる。その全族を不定積分と書き、+ C絶対に忘れてはならない:

x² dx  =  x³/3 + C

注意 — f と F を混同せず、+ C を絶対に落とさない

不定積分は原始関数の全族を求めるので、常に + C を伴う。これを落とすのが最も多いミスだ。また関数 f とその原始関数 F を混同しないこと――次の定理は正しい原始関数(F′ = f)を使えるかどうかにかかっている。

37.1.6 微分積分学の基本定理

二つの流れがここでつながる。定積分は短冊の面積の極限として作った――遅く、無限回の操作が必要な、幾何的なものだ。原始関数は微分の逆として作った――速く、代数的なものだ。微分積分学の基本定理はこれらが同じものだと言う:面積を求めるには、原始関数を一つ選んで端点での値を引くだけでいい。

ab f(x) dx  =  F(b) − F(a)   (F′ = f となる F)

短冊も、極限も必要ない――二つの数の差だけでいい。引き算で + C が消えるため、定積分は一つの確定した値を持つ。微分と積分は本当に互いの逆演算なのだ。

例 · 基本定理を三行で

∫₀³ x² dx  =  [ x³/3 ]₀³  =  3³/30³/3  =  90  =  9。琥珀色の短冊がじりじりと近づいていたあの 9 が、一ステップで求まる。

試してみよう 基本定理で評価する
関数を選んで上限 b をスライドしよう(a = 0)。緑/赤の塗り分けが符号付き面積で、読み出しは基本定理の公式 F(b) − F(0) で一ステップ評価する。
f(x)
上限 b

37.1.7 積分の応用:面積と距離

二つの日常的な問いが今や一つの計算で解ける。曲線の下の面積は積分で求まる、というのはすでに見た。そして変化する速さからの距離も速さの積分だ:v(t) が速さ(メートル毎秒)で、t = 0 から t = 4 秒まで移動するとき、距離は速さ曲線の下の面積になる――単位も合う:メートル毎秒 × 秒 = メートル。

例 · 加速する車の距離

静止から速さ v(t) = t m/s で動く車の最初の 4 秒間の距離は ∫₀⁴ t dt = [ t²/2 ]₀⁴ = 16/2 − 0 = 8 メートル。代わりに v(t) = 2t + 1 なら、最初の 3 秒間は ∫₀³ (2t + 1) dt = [ t² + t ]₀³ = 9 + 3 = 12 メートル。

試してみよう 速さ → 距離
v(t) = 2t + 1 m/s で加速する車。0 から選んだ秒数までの速さ曲線の下の面積が走行距離で、図から読むのではなく基本定理で計算する。
経過時間 t 3

これだけは持ち帰ろう

微積分の要石を一目で
概念意味
リーマン和Σ f(xᵢ)·Δx — 細い短冊を足す;短冊が細いほど → 精度が上がる
定積分ab f dx = その和の極限 = 正味の(符号付き)面積
符号付き面積軸より下はとして数える — 正味 ≠ 全体
原始関数F′ = f となる F;不定積分 f dx = F + C
基本定理ab f = F(b) − F(a) — 面積は原始関数の差

練習問題

  1. 基本定理を使って ∫₀² x² dx を計算せよ。
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    の原始関数は x³/3。よって ∫₀² x² dx = [x³/3]₀² = 8/3 − 0 = 8/3 ≈ 2.667
  2. ∫₀² x³ dx を計算せよ。
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    の原始関数は x⁴/4。よって [x⁴/4]₀² = 16/4 − 0 = 4
  3. 正味の積分 ∫₀³ (x² − 2x) dx を求め、次に [0, 3] 上の曲線と軸の間の全体の幾何学的面積を求めよ。
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    原始関数:x³/3 − x²。正味 = [x³/3 − x²]₀³ = (9 − 9) − 0 = 0。曲線は (0, 2) で軸より下、(2, 3) で軸より上:∫₀² = −4/3、∫₂³ = +4/3。全体の幾何学的面積 = |−4/3| + |4/3| = 8/3 ≈ 2.667。正味は 0、全体は 8/3 ――符号付き面積により異なる。
  4. 質点が速さ v(t) = 2t + 1 m/s で動く。最初の 3 秒間に何メートル進むか?
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    距離 = ∫₀³ (2t + 1) dt。原始関数:t² + t。よって [t² + t]₀³ = (9 + 3) − 0 = 12 メートル
  5. 不定積分 ∫ (3x² − 2) dx を書き、なぜ答えが一つの関数でないかを説明せよ。
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    べき乗則を各項について逆向きに適用:3x² の原始関数は −2 の原始関数は −2x。よって ∫ (3x² − 2) dx = x³ − 2x + C。微分が定数を忘れるため関数族全体になる――どの C を選んでも微分は 3x² − 2 に等しい。
  6. 分割則を使って ∫₀² x² dx + ∫₂³ x² dx∫₀³ x² dx に等しいことを確認せよ。
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    ∫₀² x² dx = 8/3 ≈ 2.667 かつ ∫₂³ x² dx = [x³/3]₂³ = 9 − 8/3 = 19/3 ≈ 6.333。合計は 8/3 + 19/3 = 27/3 = 9 = ∫₀³ x² dx。二つの塊を合わせると全体になる。

🎯 確認テスト

定着させるための 6 問。正しいと思う答えをタップしよう。

§ 保護者・指導者の方へ

このレッスンは AP Calculus AB の核心を初めて正直に見渡すものだ:リーマン和、極限・符号付き面積としての定積分、原始関数と不定積分、そして微分積分学の基本定理(HSF-IF の関数解釈にも触れる)。ウィジェットは装飾ではなく計算済みだ――短冊の合計はプログラムのリーマン和に等しく、引用する積分はすべて正確な原始関数から得られる。だから学習者は、階段が本当に収束すること、基本定理が本当に面積を再現することを自分で確認できる。ここから先は積分の技法・微分方程式、そして最終的には実解析の厳密な極限へと道が分かれる――幕が下りるのではなく、扉が開く瞬間だ。

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