微分を逆向きに走らせ、無数の細い短冊を足し合わせると、微積分の二つの柱がぴったりつながる。
前のステージでは微分を学んだ――位置から速さを、曲線からその傾きを求める方法だ。このレッスンは逆の問いを立てる。速さが分かれば距離を求められるか? 曲線が与えられたとき、その下の面積は求められるか? 答えが積分で、領域を無数の細い短冊に切り分けて足し合わせることで構成される。驚くべき部分――微分積分学の基本定理――は、この面積が原始関数の差に過ぎないということだ。これから出会う二つの操作、微分と積分は互いに逆演算なのである。これが微積分のアーチの要石だ。
車が時速 60 マイルで 2 時間走ったとする。何マイル進んだか? 掛け算をすればいい:60 × 2 = 120 マイル。速さと時間のグラフでは、この積はちょうど速度線の下の長方形の面積――高さ(速さ)× 幅(時間)――になる。
では速さが常に変化していたら? Stage 36 では逆方向に進んだ――位置の関数から微分して速さを求めた。積分はその矢印を逆向きに走らせる。毎瞬間の速さが分かっていて総距離を知りたければ、「速さ × ごく短い時間」を何度も何度も足し合わせなければならない。その和の極限が積分だ。
微分は距離を速さに変える(そして曲線をその傾きに)。積分は速さを距離に戻す(そして曲線をその下の面積に)。どちらも同じ道の、進む方向が違うだけだ。
曲線 y = f(x) の x = a から x = b までの面積を求めるには、正確に計算できる唯一の方法――長方形の面積を求めること――を何度も繰り返す。[a, b] を幅 Δx = (b − a)/n の n 本の細い短冊に切り、各短冊でサンプル点 xᵢ を選び、高さ f(xᵢ) の長方形を作って面積を合計する:
リーマン和 = f(x₁)·Δx + f(x₂)·Δx + ⋯ + f(xₙ)·Δx = Σ f(xᵢ)·Δx
短冊が細くなるほど――n が大きくなるほど――長方形の階段が曲線に沿い、和が真の面積に近づく。その極限値を、引き伸ばした「S」の記号で書いたものが定積分だ:
∫ab f(x) dx = limn→∞ Σ f(xᵢ)·Δx
∫ は和(sum)を表す引き伸ばした「S」であり、dx は幅 Δx が限りなく縮んだ後の「面影」だ。
f(x) = x² を [0, 3] で考える。n = 5 本の中点長方形で和は 8.91;n = 20 では 8.994;n = 60 では 8.999。正確な値 9 に着実に近づいている。
短冊の面積の極限が定積分だが、一つ大事なひねりがある。上端が x 軸より下にある長方形は高さ f(xᵢ) が負になるため、負の面積として貢献する。したがって積分は正味の(符号付き)面積を測る:軸より上の面積は正、下は負として数え、互いに打ち消し合うことがある。
積分は曲線の下の全面積と同じではない。軸より下の部分は引き算される。軸より上と下が同じだけあれば、正味の積分は 0 になることさえあるが、実際の幾何学的面積は大きい。
素早く計算できるようになる前に、四つの性質を押さえよう。どれも短冊を思い浮かべれば明らかになる。
| 性質 | 記号で | 理由 |
|---|---|---|
| 幅ゼロ | ∫aa f = 0 | 幅のある短冊が存在しない |
| 積分範囲の反転 | ∫ab f = −∫ba f | 逆向きに歩くと符号が逆になる |
| 区間の分割 | ∫ab f = ∫ac f + ∫cb f | 二つの塊を合わせると全体になる |
| 定数は外に出る | ∫ab k·f = k·∫ab f | すべての短冊が k 倍になる |
f(x) = x² − 2x について、分割則は ∫₀³ = ∫₀² + ∫₂³ と言う。最初の部分は −1.33(軸より下)、次の部分は +1.33(軸より上)で、合計は 0 ――上のスライダーで確認した正味面積と一致する。
すべてを実用的にする鍵がここにある。f の原始関数とは、微分すると f になる関数 F のことだ:つまり F′ = f。微分を逆向きに読む。x² の微分は 2x だから x² は 2x の原始関数で、べき乗則を逆向きに使えば x² の原始関数は x³/3 だ。
しかし微分は定数を忘れる:(x³/3 + 7)′ も (x³/3 − 4)′ も等しく x² になる。だから原始関数は一意ではなく、常に定数を加えられる。その全族を不定積分と書き、+ C を絶対に忘れてはならない:
∫ x² dx = x³/3 + C
不定積分は原始関数の全族を求めるので、常に + C を伴う。これを落とすのが最も多いミスだ。また関数 f とその原始関数 F を混同しないこと――次の定理は正しい原始関数(F′ = f)を使えるかどうかにかかっている。
二つの流れがここでつながる。定積分は短冊の面積の極限として作った――遅く、無限回の操作が必要な、幾何的なものだ。原始関数は微分の逆として作った――速く、代数的なものだ。微分積分学の基本定理はこれらが同じものだと言う:面積を求めるには、原始関数を一つ選んで端点での値を引くだけでいい。
∫ab f(x) dx = F(b) − F(a) (F′ = f となる F)
短冊も、極限も必要ない――二つの数の差だけでいい。引き算で + C が消えるため、定積分は一つの確定した値を持つ。微分と積分は本当に互いの逆演算なのだ。
∫₀³ x² dx = [ x³/3 ]₀³ = 3³/3 − 0³/3 = 9 − 0 = 9。琥珀色の短冊がじりじりと近づいていたあの 9 が、一ステップで求まる。
二つの日常的な問いが今や一つの計算で解ける。曲線の下の面積は積分で求まる、というのはすでに見た。そして変化する速さからの距離も速さの積分だ:v(t) が速さ(メートル毎秒)で、t = 0 から t = 4 秒まで移動するとき、距離は速さ曲線の下の面積になる――単位も合う:メートル毎秒 × 秒 = メートル。
静止から速さ v(t) = t m/s で動く車の最初の 4 秒間の距離は ∫₀⁴ t dt = [ t²/2 ]₀⁴ = 16/2 − 0 = 8 メートル。代わりに v(t) = 2t + 1 なら、最初の 3 秒間は ∫₀³ (2t + 1) dt = [ t² + t ]₀³ = 9 + 3 = 12 メートル。
| 概念 | 意味 |
|---|---|
| リーマン和 | Σ f(xᵢ)·Δx — 細い短冊を足す;短冊が細いほど → 精度が上がる |
| 定積分 | ∫ab f dx = その和の極限 = 正味の(符号付き)面積 |
| 符号付き面積 | 軸より下は負として数える — 正味 ≠ 全体 |
| 原始関数 | F′ = f となる F;不定積分 ∫ f dx = F + C |
| 基本定理 | ∫ab f = F(b) − F(a) — 面積は原始関数の差 |
定着させるための 6 問。正しいと思う答えをタップしよう。
このレッスンは AP Calculus AB の核心を初めて正直に見渡すものだ:リーマン和、極限・符号付き面積としての定積分、原始関数と不定積分、そして微分積分学の基本定理(HSF-IF の関数解釈にも触れる)。ウィジェットは装飾ではなく計算済みだ――短冊の合計はプログラムのリーマン和に等しく、引用する積分はすべて正確な原始関数から得られる。だから学習者は、階段が本当に収束すること、基本定理が本当に面積を再現することを自分で確認できる。ここから先は積分の技法・微分方程式、そして最終的には実解析の厳密な極限へと道が分かれる――幕が下りるのではなく、扉が開く瞬間だ。